目次
はじめに
こんにちは!relationのみえこです!
毎日Googleアナリティクス4(GA4)やGoogleサーチコンソールの数値をチェックし、上司へのレポート作成に追われていませんか?
それなのに売上や問い合わせの増加に全く繋がっていないと、日々の業務に焦りや不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
データを熱心にチェックしているにもかかわらず成果が出ない状況には、明確な原因があります。それは、膨大なデータをすべて均等に追ってしまい、自社のビジネス課題に直結する最重要の数値だけを絞り込めていないからです。
本記事では、売上や問い合わせ(コンバージョン)が伸び悩んでいる原因を特定する「4つの分析視点」や、明日から実務で使える「3つの改善ステップ」を、Web制作・運用のプロの視点からわかりやすく解説します。
【この記事はこんな人にオススメです】
- 毎日数値のレポートは作っているが、データの並べ替えだけで具体的な改善案まで落とし込めない方
- アクセス数は増えているのに、なぜか成果(購入や問い合わせ)に繋がらず原因が分からない方
- Googleアナリティクス4(GA4)などのツールを開いても、結局どの数字を見て、どこを修正すべきかの判断基準が分からない方
サイト分析の定義と本来の目的
Webサイト分析を自社で効果的に進めていくにあたり、まずはデータを見る目的を正しく再定義しましょう。ここを曖昧にしたまま画面に向かうと、ただ数値をエクセルに書き写すだけの集計作業だけで貴重な時間が終わってしまいます。
その数値から「自社サイトのどこに病因が潜んでいるのか」「売上を伸ばすために明日からどのページをどう書き換えるべきか」という具体的な改善案を導き出すことこそが、Webサイト分析のスタートラインです。
サイト分析とは、ユーザーの「行動」を可視化し「課題」を把握すること
サイト分析の本質は、単にアクセス数の増減をグラフ化することではありません。画面の向こう側にいるユーザーが「どのような悩みを持って流入し、ページのどこに興味を持ち、なぜ途中で離脱したのか」という一連の行動を可視化し、Webサイトに潜む課題を正確に把握することです。
数値を綺麗に並べるだけのレポートは、単なる報告資料に過ぎません。本来のレポートとは、売上を増やすための意思決定資料であるべきです。データをただ眺めるのではなく、数値の裏にあるユーザーの行動心理を読み解き、課題の仮説までを言語化する。ここまでやって初めて、サイト分析としての本当の価値が生まれます。
なぜ分析が必要なのか?マーケティングにおける役割の再定義
企業のWebマーケティングにおいて、Webサイトは24時間休みなく働く営業マンと同義です。もし自社の営業マンの営業成績が落ちている場合、優秀なマネージャーであれば「トークが悪いのか」「アプローチする顧客層が間違っているのか」と原因を徹底的に調べます。Webサイトも同様に、定期的な健康診断として分析を行う必要があります。
勘や経験則だけに頼って「なんとなくデザインが古いから」「今流行りの機能だから」と根拠のない改修を繰り返すのは絶対に避けてください。費用と時間を無駄にするだけでなく、最悪の場合は既存のアクセスすら失うリスクがあります。
数値データという客観的な事実に基づき、売上に直結する課題へピンポイントで施策を打つために、サイト分析は不可欠な存在です。
改善アクションに繋げるための「4つの分析視点」
ここでは、Webサイトの健康状態をチェックし、どこに致命的な課題(ボトルネック)が潜んでいるかを見つけ出すための主要な視点と指標を詳しく解説します。
Googleアナリティクス4(GA4)を開くと、何百種類もの見慣れない指標や複雑なデータが画面を埋め尽くしています。知識が浅いうちは、その膨大なデータの波に飲まれてしまい、「結局、どの数字がどう悪くて、どこを触ればいいのか」が分からなくなってしまいがちです。
自社サイトの成果を最速で引き上げるために、まずはプロも現場で実践している「4つの重要なフィルター」を頭に入れましょう。
「流入経路」からユーザーの入口を把握する
ユーザーが自社のWebサイトにどこから入ってきたか(流入経路)を見れば、現在の集客のズレが一発で分かります。主に以下の3つのチャネル(経路)を分類して確認しましょう。
- 自然検索(OrganicSearch):Googleなどの検索エンジンでキーワードを入力して訪れた、自発的で関心度の高いユーザー
- Web広告(PaidSearch/Display):広告費を投じて集客した、特定のニーズを持つターゲット層
- SNS(Social):InstagramやXなどの投稿から、口コミやトレンドをきっかけに流入したユーザー
もし「アクセス数は増えているのに問い合わせが増えない」とお悩みなら、まずはこの流入経路を疑ってください。例えば、自社サービスと関係の薄いキーワードからの自然検索ばかりが増えていても、売上には繋がりません。入口のデータを正確に把握することで、集客の段階でターゲットにズレがないかを正確に見極めることができます。
「コンバージョン(CV)への貢献度」を軸にした行動分析
アクセスが多くても、最終的なゴールであるコンバージョン(商品の購入や問い合わせ、資料請求など)に繋がっていなければ意味がありません。ここでは「どのページがどれだけCVに貢献したか」を分析しましょう。
具体的には、CVを達成したユーザーが、達成する直前に「どのページを見ていたか(アシスト効果)」や、「どのボタンを多くクリックしていたか」を検証します。CVへの貢献度が高いページを特定できれば、そのページへの動線を強化するだけで、サイト全体の成果を最も効率よく引き上げることが可能です。
「主要ページの離脱・回遊状況」を見て改善優先度を決める
ユーザーがWebサイト内の別のページへ移動せずに、そのままサイトを去ってしまう割合を「離脱率」や「直帰率」と呼びます。この視点においては、商品の購入手続きページや問い合わせフォームの直前にある、主要ページの離脱状況に絞って分析をしていきましょう。
たとえば、サービス詳細ページへの閲覧数が「月間1,000PV(ページビュー:表示された回数)」あるにもかかわらず、そこからフォームへの遷移が「10件(遷移率1%)」しかないのであれば、その詳細ページの内容に致命的な穴が存在します。この数値を確認することで、どこから優先的に手をつけるべきかの改修優先度が明確になります。
デバイス別の「ユーザー行動」を比較し、操作上のストレスを特定する
現代のWebサイト運営において、パソコンとスマートフォンでのデータの比較分析は必須です。Googleアナリティクス4(GA4)のデータをデバイス別に分割し、ユーザーの行動を比較してみましょう。
注目すべきポイントは、「PCではCVR(コンバージョン率:サイト訪問者のうち購入や問い合わせに至った割合)が高いのに、スマホでは著しく低い」といったギャップの有無です。もしスマホの数値だけが悪い場合、スマホ画面での「ボタンが小さくて押しにくい」「ページの表示速度が遅くてイライラする」といった、操作上のストレス(UXの課題)が発生している可能性が極めて濃厚です。
画面下部に常時コンバージョンボタンを固定する、1画面内に要点が収まるようにファーストビュー(最初に表示される画面)を整理するなどの改善を行うために、この比較視点は欠かせません。
今すぐ使える!サイト改善のための分析3ステップ
サイト改修で確実に成果を上げ、売上を向上させるためには、場当たり的に思いついた修正を行うのではなく、データから「どこが、なぜ悪くて、どう直すべきか」という強固なストーリー(仮説)を組み立てることが不可欠です。
Webサイト分析で見るべき主要な指標が頭に入ったら、次は実際にそれらのデータを使って、どのように具体的なサイト改善の施策へと落とし込んでいくのか、その実務的な手順を3つのステップで紹介します。
ステップ1.【現状把握】「最も成果を逃している箇所」を特定する
まずはサイト全体のデータ(ファネル)を上から順番に並べ、最もユーザーが大きく減少している「穴(ボトルネック)」を見つけ出します。
手順の具体例は以下の通りです。
- サイト全体のセッション数(訪問回数)を確認する
- そのうち、商品一覧やサービス詳細ページまで進んだ割合を出す
- さらに、フォーム(問い合わせページ)に到達した割合を出す
- 最終的にCVにまで至った割合(CVR)を算出する
例えば、詳細ページまでは多くの人が見ているのに、フォームへの遷移率がわずか1%しかない状態であれば、今やるべき最優先事項は「詳細ページからフォームへのボタンの配置や見せ方を直すこと」だと分かります。
ここを無視してアクセスだけを増やしても、ザルで水をすくうようなもので、広告費を無駄にすることになります。
ステップ2.【原因究明】ツールを使い「離脱した理由」を可視化する
成果を逃しているページを特定したら、次はツールを使用して「なぜユーザーはそのページで離脱してしまったのか」という理由の裏取り(原因の特定)を行います。
検証の視点とツールの組み合わせ例は以下の通りです。
- サーチコンソール:流入キーワードとページ内容がズレていないか(期待外れによる離脱の検証)
- ヒートマップツール:ページのどこまでスクロールされているか、どこがクリックされているか(見づらさ・迷いによる離脱の検証)
「スクロールがページの真ん中あたりでピタッと止まり、重要な料金表の手前でみんな離脱している」といった具体的な行動の証拠を掴むことで、「文章が長すぎて飽きられているから、表に整理する改善が必要だ」という確かな仮説を立てることができます。
ステップ3.【施策選定】改善インパクトと難易度で施策の優先順位を決める
原因が分かると、修正したいアイデアがたくさん出てきます。しかし、リソースが限られた中では、すべての施策を同時に行うのは不可能です。
そのため、「改善インパクト(予測される効果)」と「実装の難易度(工数やコスト)」の2軸で整理し、打つべき施策の優先順位を決めます。
| 優先度 | 改善インパクト | 実装の難易度 | 具体的な施策例 |
| 優先度:高(即着手) | 大きい | 低い(簡単) | フォームの入力項目を減らす、CVボタンの色や文言の変更 |
| 優先度:中(計画的に) | 大きい | 高い(大変) | 主要ランディングページ(LP)の全面リニューアル、動画の導入 |
| 優先度:低(後回し) | 小さい | 低い(簡単) | 会社概要ページの軽微な文言修正、フッターのデザイン調整 |
「少額かつ短時間でできて、売上に大きく貢献する施策」から順番に着手していくことが、社内のリソースを圧迫せずに最速で成果を上げるためのセオリーです。
おすすめのサイト分析ツールと活用のコツ
自社で正確なデータ分析を行うために、これだけは絶対に導入して使いこなしたい3つの定番ツールを紹介します。それぞれのツールには明確な「役割の違い」があるため、これらを組み合わせて比較・検証することが重要です。
Googleアナリティクス(GA4)
Googleが無料で提供している、世界標準のWebサイトアクセス解析ツールです。
「サイト内に誰が何人来て、どのページをどれくらい見て、どのような成果を上げたのか」という、ユーザーの「サイト内での行動」の全体像を網羅的に把握するために活用します。
- 運用のコツ:管理画面の膨大なレポートをすべて見ようとすると必ず迷子になります。まずは「集客>ユーザー獲得」の画面で主要な流入経路を確認し、次に「エンゲージメント>ページとスクリーン」の画面で主要ページの表示回数と離脱率を確認するという、2つのルーティンから始めるのがおすすめです。
サーチコンソール
同じくGoogleが提供している無料ツールですが、Googleアナリティクス4(GA4)とは役割が異なります。
Googleアナリティクス4(GA4)が「サイトに『入った後』の行動」を追うのに対し、サーチコンソールは「サイトに『入る前』の検索エンジンの状況」を可視化します。「自社サイトがどんなキーワードで検索結果に何位に表示され、何回クリックされたのか」を把握するために使用します。
- 運用のコツ:検索順位が上位(10位以内)にあるにもかかわらず、クリック率(CTR:表示された回数のうちクリックされた割合)が低いページがないかをチェックしましょう。その場合、検索結果に表示される「記事タイトル」や「メタディスクリプション(説明文)」の文言を、読者の検索意図に寄り添った魅力的な表現に変更するだけで、広告費をかけずに流入数を大幅に増やせる傾向があります。
ヒートマップツール
ユーザーがページのどこを熟読しているかを「赤」で、読み飛ばしている場所を「青」でというように、サーモグラフィーのような色の濃淡で視覚的に表してくれるツールです。また、ページのどこが実際にクリックされているかも可視化されます。
Googleアナリティクス4(GA4)やサーチコンソールがサイト全体の数字を追うのに対し、ヒートマップは特定のページ単体における「読者のリアルな心理」を可視化する役割を持ちます。
- 運用のコツ:自社が「絶対に読んでほしい」と思っている重要な案内や、設置したCVボタン(資料請求など)の周辺をユーザーが本当に見ているかを検証します。もしボタンの周辺が青色(未読エリア)になっていれば、どれだけ良いオファーを書いていても存在していないのと同じです。ボタンの位置をページの上部に引き上げる、といった直感的なページ設計の改善に役立ちます。
3大ツールの役割比較まとめ
- Googleアナリティクス4(GA4):サイト全体の「健康状態」と「行動」を広く浅く把握するツール
- サーチコンソール:検索エンジンからの「流入キーワード」の強みと課題を見つけるツール
- ヒートマップ:特定ページの「離脱理由」と「読まれている場所」を深掘りするツール
サイト分析をプロに相談すべきケースとは?
ここまで自社でできる分析の手法を開説してきましたが、どれだけツールを導入して数値を眺めても、インハウス(自社)での改善には限界ラインが存在します。
以下の2つの状況に当てはまるならプロへの相談を検討すべきタイミングです。
数値は見ているが、改善施策にまで落とし込めない
「Googleアナリティクス4(GA4)の設定もできていて、毎月のデータレポートも作れる。しかし、その数字をどう解釈して、具体的にホームページのどこをどう書き換えれば売上が上がるのかのアイデアが出てこない」というケースです。
これはデータの抽出(作業)と、データの分析(戦略立案)のスキルの違いによるものです。
多くのBtoB企業や中小企業では、Web担当者様が他の業務と兼務していることが多く、膨大なデータから課題を抽出するだけのノウハウや時間を確保することが困難です。このような場合、数多くの企業のサイト改修を手掛けてきたプロに相談することで、自社のデータに基づいた根拠のある具体的なアクションプランを素早く提示してもらうことができます。
CV導線・ページ設計から抜本的に見直したい
「部分的なボタンの修正や文章の書き換えレベルでは、もう成果の伸び悩みが解決しそうにない」「サイト全体の構造や、ユーザーがCVに至るまでの導線(シナリオ)そのものが歪んでしまっている気がする」という抜本的な課題を抱えているケースです。
Webサイト全体の設計図(ワイヤーフレーム)や、マーケティング全体のファネル設計を見直すには、SEO、デザイン、UI/UX、コーディングといった多角的な専門知識が必要になります。
ここまでの領域になると、自社だけで抱え込むのは限界があります。
プロのアナリストやディレクターの視点を入れることで、カニバリ(自社サイト内でのキーワードの重複)を回避し、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても最適な、成果の出る強いサイト構造へと最短距離で生まれ変わらせることが可能です。
まとめ
Webサイト分析で売上や問い合わせを劇的に向上させるための鍵は、ビジネスのゴール(CV)から逆算した正しい「サイト分析で見るべき4つの指標と視点」を持って、優先順位の高いボトルネックから一つずつ仮説検証を繰り返していくことにあります。
もし、「自社でここまでデータを見て改善を試みたけれど、これ以上どこを直せばいいか分からない」「データの読み解き自体が合っているか不安」と感じた場合は、一度プロの視点を入れて状況を整理するのも一つの手です。
relationでは、以下のような具体的なフェーズに合わせたご相談を承っております。
- データ活用初期の企業様:Googleアナリティクス4(GA4)やサーチコンソールが正しく計測できているかの設定診断と、見るべき重要指標の絞り込みをサポートします。
- 成果が伸び悩む企業様:現在のレポートデータを拝見し、どこに最大の穴があるのかを特定するボトルネック診断を行います。
- リニューアルを検討中の企業様:部分改修では届かない、サイト全体の構造設計やCV導線の抜本的な見直し案をご提案します。
自社のサイトに潜む課題をクリアにし、次の明確な一手を打ちたいとお考えでしたら、ぜひお気軽な気持ちでrelationにご相談ください。
貴社のビジネス目標にコミットした、根拠のあるWebサイト改善プランをご提案いたします。